「最近、海外からのお客様が増えてきた」「英語で聞かれて、うまくお答えできなかった」——飲食店や小売店の方から、そういうお話をよく伺うようになりました。
そして次に必ず出てくるのが、「では、何から手をつければいいのか」という問いです。調べてみると、多言語メニュー、翻訳、英語のホームページ、海外向けSNS、決済、口コミ……やることが一気に10個くらい出てきます。全部やる時間も、お金もありません。
この記事では、お金がかからない順に7つだけ並べました。先に申し上げておくと、多言語のホームページは7番目です。私たちはホームページを作る会社ですが、これを1番目におすすめすることはありません。
順番の根拠には、観光庁が毎年行っている調査を使いました。日本を出国する外国人旅行者に空港で直接、「今回の旅行中に何に困ったか」を聞いた調査です。私たちの推測ではなく、困ったご本人の答えから順番を決めています。
本記事は2026年9月時点の情報です。数字はすべて観光庁『令和7年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果』(令和8年4月公表・回収4,110件・成田/羽田/関西/福岡/新千歳の5空港での対面調査)によります。特定のサービスや会社を名指しでおすすめしたり、批判したりすることはいたしません。また、ここに書いたことをすべて行えば海外からのお客様が増える、というお約束はできません。できるのは、来ようとしてくださった方を取りこぼさない状態に近づけることまでです。
01結論:翻訳より先に、「来る前に分かること」を整える
結論から申し上げます。順番は3つの段で考えると、迷わなくなります。
- 第1段:来る前に分かること(地図の情報・写真・営業時間・支払い方法)。0円・全部で2時間ほど
- 第2段:お店の中で通じること(番号・指差し)。数百円〜
- 第3段:読ませるもの(英語のメニュー、多言語のページ)。ここで初めて制作の話になります
なぜこの順番かというと、お客様が困る場所は、お店の中より手前にあるからです。「英語は通じるだろうか」「カードは使えるだろうか」「今日は開いているだろうか」——ここで不安なまま別のお店に行かれてしまうと、そもそも接客の機会がありません。どれだけ丁寧な英語メニューを作っても、たどり着いていただけなければ開かれないままです。
もうひとつ理由があります。お店の中で言葉に詰まったとき、いまのお客様はご自身でなんとかされます。次の章の数字で見ますが、困った方の約7割は、手元の翻訳アプリで乗り切っておられます。完璧な英語は、思っているほど求められていません。
お客様が困る場所は、お店の中ではなくお店に来る前にあります。
02訪日のお客様は、実際に何に困っているのか
順番の根拠にした調査を、先に見ておきます。観光庁は毎年、日本から出国する外国人旅行者に空港で聞き取りを行い、「今回の旅行中に困ったこと」を集計しています。最新は令和7年度調査(令和8年4月公表)で、成田・羽田・関西・福岡・新千歳の5空港で4,110件を集めたものです。
まず全体像です。「困ったことはなかった」と答えた方が43.7%。4割以上の方は、何も困っていません。困ったことの1位は「ごみ箱の少なさ」で17.2%——これはお店ではどうにもならない話です。
お店に関係があるのは、2位の「施設等のスタッフとのコミュニケーション(英語が通じない等)」、5位の「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」、そして6位の「クレジット/デビットカードの利用」(10.7%)の3つです。
ここからが本題です。この調査では、それぞれについて「どこで困ったか」「困ってどうしたか」まで公表されています。この2つを読むと、順番が見えてきます。
| 困ったこと | どこで困ったか(最も多い場所) | 困ってどうしたか |
|---|---|---|
| スタッフとのコミュニケーション (母数634件) | 飲食店 38% 次いで鉄道駅・バスターミナル 27% | 翻訳アプリ等のICTツールで対応 68% コミュニケーションを諦めた 31% 別の対応者を呼んでもらった 14% |
| 多言語表示の少なさ・わかりにくさ (母数446件) | 鉄道駅構内・飲食店がいずれも 24% 地方部のみを訪れた方は飲食店が最多 | 翻訳アプリ等で解読 57% 周りの人に聞いた 36% 解読を諦めた 29% |
| クレジット/デビットカードの利用 (母数440件) | 飲食店 32% 次いで百貨店・その他小売店 | カードが使えなかった 46% カードが対応していなかった 23% 使用可能かわからなかった 23% |
出典:観光庁『令和7年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果』(令和8年4月公表)。各項目とも複数選択のため、合計は100%になりません。
読み取れることは、3つあります。
①困りごとが起きる場所は、飲食店が1位です。コミュニケーションでも、支払いでも、地方部では表示でも、飲食店が最も多く挙がっています。裏を返せば、飲食店で整えたことは、そのままお客様の体験に直結します。小売店・百貨店も上位に並んでいますので、物販の方にも同じことが言えます。
②困った方の約7割は、ご自身の翻訳アプリで乗り切っています。スタッフが英語を話せたかどうかではありません。お客様は、すでに道具を持ってお店にお見えになっています。ですから、お店側でご用意いただくべきものは流暢な英語ではなく、翻訳アプリで読み取れる状態のもの——つまり紙や画面、そして数字です。
③それでも3割は諦めています。コミュニケーションで31%、表示の解読で29%。「諦めた」というのは、注文されなかった、おたずねになれなかった、頼まれなかった、ということです。ここが取りこぼしにあたります。
もうひとつ、見落とされがちなデータがあります。「多言語表示で困った内容」の内訳です(母数446件・複数選択)。
- 多言語対応されていない/表示言語数が不足している … 67%
- 記載量が原文と比較して少ない … 24%
- 誤訳があった … 20%
- 固有名詞等の表記が統一されていない … 9%
1位はもちろん「そもそも無い」です。ただ、2位と3位を足すと4割を超えます。これは「英語版はあったけれど、日本語版より情報が少なかった」「訳が間違っていた」ということです。
つまり、急いで作った英語のものは、困りごとを減らすのではなく、作る側に回ることがあります。ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。「とりあえず翻訳して貼る」は、順番としては後ろのほうなのです。
03お金がかからない順に、7つ
ここまでを踏まえて、実際にやることを順番に並べます。上から順にやってください。途中で止まっても構いません。4番まで終われば、0円のままで、かなりのところまで整います。
| # | やること | お金 | 時間の目安 | 何が変わるか |
|---|---|---|---|---|
| 1 | Googleマップの基本情報を埋め直す カテゴリ・住所・電話・ウェブサイト | 0円 | 30分 | 地図で候補に出るための土台。ここが空だと、以降が効きません |
| 2 | 支払い方法をはっきりさせる カード可/電子マネー可/現金のみ | 0円 | 15分 | 入る前に判断していただけます。「わからなかった」が消えます |
| 3 | 写真を増やす 料理・商品・外観・入口 | 0円 | 1時間 | 言葉が要りません。どんなお店かが、翻訳なしで伝わります |
| 4 | 臨時休業と祝日の営業時間を入れる | 0円 | 10分 | 閉まっているお店に来させてしまう事故が減ります |
| 5 | メニューや商品に番号をつける | 数百円〜 | 1時間 | 指を差すだけで注文が成立します。聞き間違いも減ります |
| 6 | 英語のメニューを作る 写真+番号+短い説明 | 0円〜数千円 | 2〜3時間 | お選びいただく段階の不安が減ります。日本語版と情報量を揃えます |
| 7 | 多言語のページを1枚作る | 制作 | — | 1〜6が終わっていれば効きます。終わっていなければ、見つかりません |
1〜4はすべて0円で、合わせて2時間ほどです。しかもこの4つは、日本のお客様にもそのまま効きます。営業時間が正確で、写真があって、カードが使えると分かるお店は、どなたにとっても選びやすいからです。インバウンド対策という名前がついているだけで、中身はふつうの商売の整備だとお考えください。
2番の「支払い方法」を、あえて上のほうに置いた理由
調査では、カード利用で困った方の内訳が公表されています(母数440件・複数選択)。46%が「カードが使えなかった」、23%が「カードが対応していなかった」、そしてもう23%が「カード使用可能かわからなかった」です。
最後の23%に注目してください。これは、お金をかけずに消せる困りごとです。カードを新しく導入しなくても、「現金のみ」と先に分かるようにしておくだけで、お客様は入る前にご判断になれます。入ってから困らせないというのも、立派な対応です。「カードが使えないと選ばれない」のではなく、「使えるかどうか分からないまま入って困る」ほうが、印象としては悪く残ります。
7番のホームページを最後に置いたのは、遠慮ではありません
順番として後ろだから、です。地図の情報が整っていないお店の多言語ページは、そもそも見つけていただけません。旅行者の方は、お店の名前を知らないまま「いまいる場所の近く」で探されるからです。逆に、1〜6が整っていれば、多言語ページが無くてもお客様はご判断になれます。
私たちはホームページを作る会社ですので、この順番はご自身に不利に見えるかもしれません。それでも、順番を曲げてまでお勧めするものではないと考えています。
04自分のお店を、海外のお客様が見ている画面で確かめる
ここまでの話には、ひとつ前提があります。「いま自分のお店が、海外の方の画面でどう見えているか」を一度でも見たことがある、という前提です。ほとんどの方は、ご覧になったことがないと思います。
これは無料で、いますぐ確かめられます。Googleマップには表示言語の設定があり、Googleの公式ヘルプ「Google マップの言語やドメインを変更する」に手順が掲載されています(2026年9月時点で確認)。
- パソコンでGoogleマップを開くスマートフォンでもできますが、パソコンのほうが元に戻すのが簡単です。スマートフォンの言語を変えると、地図以外のアプリの表示まで変わってしまうことがあります。
- 画面左上のメニューから「言語」を選ぶGoogleの公式ヘルプに書かれている手順です。同ヘルプには「地図ラベルはその国の現地語で表示されますが、場所の情報は選択した言語で表示されます」と説明されています。つまり、お店の情報の見え方が変わります。
- 「English」を選ぶ英語圏のお客様が最も多いためですが、実際にお見えになる国が偏っているようでしたら、その言語でも構いません。
- 自分のお店の名前で検索して、上から読む下のチェックリストの5点をご覧ください。「読める/読めない」ではなく、「情報が入っているか/抜けているか」を見ます。抜けているところが、今日いちばん安く直せるところです。
- 確認が終わったら、同じ手順で「日本語」に戻す戻し忘れると、日々の確認がやりにくくなります。先に戻し方まで決めておくのがコツです。
4番のときに見ていただきたいのは、この5点です。
- 営業時間は入っているか。今日が祝日なら、祝日の表示は正しいか
- 写真は何枚あるか。料理や商品が分かる写真が入っているか
- 支払い方法が出ているか。出ていないなら、それは「わからない」と同じです
- 外国語のクチコミがあるか。あるなら、返信がついているか
- ウェブサイトのリンク先は、スマートフォンで読める状態か
ここでひとつ、正直に申し上げておきたいことがあります。私たちは「この項目は自動で翻訳されます」と断言いたしません。Googleの表示は項目によって扱いが違ううえ、更新もされます。実際、インターネット上の解説記事には、同じ項目について正反対のことを書いているものが両方あります。ですので、解説を読んで信じるより、ご自身の画面で1回ご覧いただくほうが確実です。5分で終わります。
外国語のクチコミへの返信については、Googleクチコミへの返信のしかたに例文をまとめました。短くて構いませんので、返信を。返信は投稿者の方だけでなく、これからお店を選ぼうとしている方全員に見えています。
地図の情報そのものの整え方は、MEO対策を自分でやる手順に一通り書いてあります。飲食店の方は飲食店のMEO対策のほうが具体的です。どちらも1〜4の作業そのものですので、この記事と合わせてお読みいただけます。
05英語メニューは、「翻訳」より先に「番号と写真」から
ここからは、お店の中の話です。いきなり全品を英訳しようとなさらないでください。02章で見たとおり、訳の量が足りない・訳が間違っているという困りごとが、あわせて4割あります。急いで作ると、そちら側に回ってしまいます。
順番は①番号 ②写真 ③英語です。
① 番号をつける(翻訳がいちばん要らない方法)
すべての品に通し番号を振ります。これだけで、言葉が一切なくても注文が成立します。お客様は番号を指すか、番号を口にするだけで済みます。お店側の聞き間違いも減ります。費用はメニューを刷り直す分だけで、翻訳は要りません。
発音が難しい料理名ほど、番号が効きます。「Number five, please」で通じるからです。7つのうち、費用対効果がいちばん高いのはここだと考えています。
② 写真を入れる
写真は翻訳が要らない情報です。スマートフォンで十分です。窓際の自然光で、真上からではなく少し斜めから撮ると、量や器の大きさが伝わります。全品でなくても、看板の品だけでも構いません。撮り方のコツはスマホでの商品写真の撮り方にまとめてあります。
③ 英語を足す(ここでやっと)
英語を足すときの型は「ローマ字+短い説明」です。料理名を意味だけで訳してしまうと、料理の名前としては伝わりません。「Oyakodon(鶏肉と卵をご飯にのせたもの)」のように、読み方と中身をセットにすると、注文もしやすくなります。読み方が分かると、口に出していただけるからです。
そして大事なのが、情報量を日本語版と揃えることです。日本語のメニューに「大盛り無料」「辛さが選べます」と書いてあるなら、英語版にも書きます。調査で2番目に多かった困りごとが、まさに「記載量が原文と比較して少ない」(24%)でした。省いた行の分だけ、おたずねが増えるか、諦められるかのどちらかになります。
もうひとつ。アレルギーと、宗教上召し上がれないもの(豚肉・アルコールなど)だけは、翻訳ツールにお任せにならないでください。何が入っているかを正確にご存じなのは、厨房だけです。ここは訳の問題ではなく、事実の問題です。書ききれないときは無理に書かず、「スタッフにおたずねください」と一行添えるほうが安全だと考えています。
紙とスマートフォン、どちらで見せるか
お店次第です。紙は電波もアプリも要らず、その場で開けます。QRコードから読ませる形は、差し替えが楽で、言語を増やしやすい一方、お客様の通信環境に左右されます。迷われたら、まず紙で1枚。うまく回るようになってから増やせば十分です。
なお、リンク先をスマートフォンで見ていただく場合は、そのページがスマートフォンで読める状態かどうかを先に確かめてください。確認のしかたはスマホで見たときに崩れていないかの確認方法に書きました。パソコンで整っていても、スマートフォンで文字が小さすぎることは、実際によくあります。
06やらないほうがいいこと、5つ
ここまでと同じくらい大事な話です。よかれと思ってやると、あとで戻すのが大変になるものを5つ挙げます。
- お店の名前に、英語のキーワードを足すGoogleビジネスプロフィールのビジネス情報のガイドライン(2026年9月時点で確認)には、名前にキーワードや宣伝文句を含めることはできないと明記されており、「実在のビジネスで一貫して使用し、認知されている(看板やビジネスレターなどで使用している)ブランド名を使用する」と書かれています。名前の後ろに「English menu」のような言葉を足すのは、これに触れます。実務の面でも、看板と違う名前にすると、歩いてこられた方が現地で見比べられなくなります。
- 営業時間を、実際より広く出す「長く開いていることにすれば見つかりやすいのでは」と考えたくなりますが、閉まっているお店に来させることになります。旅行者の方は「今日ここに行く」つもりで移動しておられます。地元のお客様なら「またにしよう」で済むところが、その日限りの方には取り返しがつきません。逆に、臨時休業を正しく入れておくことのほうが、ずっと効きます。
- 機械翻訳を、見直さずにそのまま貼る調査で「誤訳があった」と答えた方が20%いらっしゃいました。翻訳ツールを使うこと自体は、まったく問題ありません。お願いしたいのは、出てきた英語を、もう一度日本語に訳し戻して読むという一手間だけです。これでゼロにはなりませんが、明らかな崩れは見つかります。とくに料理名と、アレルギーに関する記述は必ず。
- 全部の言語を、一度にやる続きません。メニューが変わるたびに、全言語を直すことになるからです。1言語で情報量の揃ったものが1つあるほうが、5言語で薄いものより役に立ちます。増やすのは、1つの更新が回るようになってからで十分です。更新されずに古い価格が残っている英語ページは、無いより悪いことがあります。
- クチコミを、見返りと引き換えにお願いする外国語のクチコミが欲しいからといって、割引やサービス品と引き換えにお願いするのは避けてください。これは海外のお客様に限った話ではありませんので、線引きと、ルールを守った頼み方はGoogleクチコミの集め方にまとめてあります。お声がけそのものは問題ありません。渡すかどうかが分かれ目です。
急いで作った英語版は、困りごとを減らすのではなく、作る側に回ることがあります。
Qよくあるご質問
英語が話せるスタッフがいません。海外からのお客様をお迎えしても大丈夫でしょうか。
大丈夫だと思います。観光庁『令和7年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果』(令和8年4月公表・回収4,110件)では、施設等のスタッフとのコミュニケーションに困ったと答えた方のうち、68%が「スタッフ側又は旅行者自らが自動翻訳システムや翻訳アプリケーション等のICTツールを利用してコミュニケーションを行った」と回答しています(母数634件・複数選択)。多くの場面は、すでにお互いの手元の道具で成立しているということです。ですので、お店側でご用意いただくとよいのは、流暢な英語よりも、翻訳アプリで読み取れる状態のものです。番号のついたメニュー、料理や商品の写真、価格がはっきり書かれた紙。この3つがあれば、言葉が出てこなくても注文は成立します。ただし同じ調査では、31%の方が「コミュニケーションを諦めた」とも答えています。諦められたということは、注文されなかった、おたずねになれなかった、ということです。英語を勉強なさるより、指を差せるものを増やすほうが、この31%には届きやすいと考えています。
ホームページを多言語にしたほうがいいですか。いくらかかりますか。
順番としては後ろで構いません。この記事で挙げた7つのうち、多言語のページは7番目に置いています。地図の情報が整っていないお店の多言語ページは、そもそも見つけていただけないからです。先にGoogleマップの営業時間・写真・支払い方法を整えるほうが、同じ時間で効きます。そのうえで作る場合も、全ページを翻訳する必要はありません。1枚で足りることがほとんどです。何のお店か、どこにあるか、いつ開いているか、いくらくらいか、支払いは何が使えるか。この5つが書かれた1ページがあれば、旅行者の方が知りたいことはほぼ揃います。当社ではホームページ制作を税別50,000円(税込55,000円)、公開後の運用サポートを月額 税別2,000円(税込2,200円)でお引き受けしていますが、内容によって必要な範囲は変わりますので、多言語のページが本当に要るかどうかも含めて無料相談でご一緒に考えます。いずれにしても、0円でできる1〜4を終えてからで遅くありません。
何語まで用意すればいいですか。
まず1言語を、日本語版と同じ情報量で作ることをおすすめします。増やすのは、その1つの更新が回るようになってからで十分だと思います。理由は調査の内訳にあります。観光庁の令和7年度調査で、多言語表示について困った内容を聞いたところ、「多言語対応されていない/表示言語数が不足している」が67%で最も多い一方、「記載量が原文と比較して少ない」が24%、「誤訳があった」が20%と続いています(母数446件・複数選択)。後ろの2つを合わせると4割を超えます。言語の数を増やすことと、1つの言語をきちんと書くことは別の作業で、後者を飛ばして前者だけ進めると、この2番目・3番目の困りごとを増やす側に回ります。どの言語を足すかは、お店の立地とお客様の顔ぶれで変わります。実際にどの国の方がお見えになっているか、レジでの実感やクチコミの言語をご覧になってから決めるほうが、一般論で決めるより外れません。
Googleマップのお店の名前を、英語表記に変えたほうがいいですか。
変えないほうがよいと考えています。Googleビジネスプロフィールのヘルプに掲載されているビジネス情報のガイドライン(2026年9月時点で確認)には、「実在のビジネスで一貫して使用し、認知されている(看板やビジネスレターなどで使用している)ブランド名を使用する」と書かれており、名前にキーワードや宣伝文句を含めることはできないと明記されています。英語らしい名前に変えたり、名前の後ろに「English menu」のような言葉を足したりするのは、ここに触れます。実務の面でも困ることが起きます。看板が日本語のお店の名前を英語に変えてしまうと、地図を見ながら歩いてこられた方が、現地で看板と見比べられなくなります。海外からのお客様にお伝えすべきなのは、英語らしい名前ではなく、看板と同じ名前です。表示のされ方が気になる場合は、名前を変える前に、パソコンのGoogleマップで表示言語をEnglishに切り替えて、ご自身のお店がどう見えているかを一度ご覧ください。手順はGoogleマップの公式ヘルプ「Google マップの言語やドメインを変更する」に掲載されています。
+まとめ
持ち帰っていただきたいのは3つです。①順番は「来る前に分かること → お店の中で通じること → 読ませるもの」。多言語のホームページは7番目です ②困った方の約7割はご自身の翻訳アプリで乗り切っておられる。用意すべきは流暢な英語ではなく、指を差せるもの ③急いで作った英語版は、困りごとを減らすのではなく作る側に回ることがあります。
そして、今日できることをひとつだけ。パソコンでGoogleマップを開いて、表示言語をEnglishに切り替え、ご自身のお店を検索してみてください。5分で終わります。営業時間・写真・支払い方法のどれが抜けているかは、それだけで分かります。抜けているところが、今日いちばん安く直せるところです。
私たちはホームページ制作を税別50,000円(税込55,000円)、公開後の運用サポートを月額 税別2,000円(税込2,200円)でお引き受けしています。ただ、この記事でお伝えしたかったのは、7つのうち1〜4は0円で、私たちに頼む必要がないということのほうです。「うちの地図、英語ではこう見えていたのですが、これで大丈夫でしょうか」というご確認だけのご相談でも構いません。一緒に画面を見て、抜けているところをお伝えします。そのうえで、当社に発注いただく必要はありません。
※ 本記事の調査数値は、観光庁『令和7年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果』(令和8年4月公表・回収4,110件・成田/羽田/関西/福岡/新千歳の5空港での対面調査)にもとづき、2026年9月時点で公表資料を確認したものです。各項目は複数選択のため、合計は100%になりません。Googleに関する記述は、Googleマップ ヘルプ「Google マップの言語やドメインを変更する」およびGoogleビジネスプロフィール ヘルプのビジネス情報のガイドラインにもとづき、同じく2026年9月時点で確認しました。公表資料および各社のヘルプは、更新されることがあります。また本記事は一般的な情報の整理であり、海外からのお客様が増えることや、特定の結果をお約束するものではありません。