01施工事例は「24時間働く営業マン」
リフォームや外構工事を検討しているお客様は、依頼する前にとても不安です。金額が大きい、仕上がりが事前に見えない、業者の良し悪しが分からない——この三重の不安を、会社のホームページで一つずつ解いてくれるのが施工事例です。
「地域密着」「丁寧な仕事」という言葉は、どの会社のサイトにも書いてあります。だからこそ、言葉ではなく実際の仕事そのものを見せられる施工事例が、いちばんの差になります。事例ページが充実している会社は、営業担当が話す前に「この会社は大丈夫そうだ」という土台ができている状態で問い合わせを受けられます。
逆にいえば、腕は確かでも事例が3年前のまま止まっているサイトは、「今もやっているのかな?」という余計な不安を生んでしまいます。事例は載せて終わりではなく、育てるページ。この記事では、その作り方を順番にご紹介します。
施工事例の役割は自慢ではなく、お客様の不安を先回りで解くこと。「どんな会社か」「どんな仕事をするか」「自分の場合はどうなるか」の3つに答えられる事例が、選ばれる事例です。
02ビフォーアフター写真の撮り方・見せ方
事例の主役は写真です。そして写真でいちばん大事なのは、画質よりも「比べやすさ」。施工前と施工後を同じ条件で撮るほど、変化がはっきり伝わります。現場で次のルールを習慣にしてみてください。
- 同じ立ち位置・同じ角度で撮る(施工前の写真をスマホで見ながらアフターを撮ると揃えやすい)
- できるだけ日中の明るい時間帯に。照明だけの暗い写真は実際より古びて見える
- 施工前に養生やモノを少し片づけてから撮る(散らかった写真は工事と関係ない減点になる)
- 全体カット+こだわった部分の寄りカット(収まり・継ぎ目・金物など)をセットで
- 縦横の向きを揃える(横なら横で統一。ページに並べたときの見やすさが変わる)
並べ方は「ビフォーが先、同じ大きさで」
ページに載せるときは、ビフォーとアフターを同じ大きさで上下または左右に並べるのが基本です。アフターだけ大きくすると一見華やかですが、比べられないので説得力は落ちます。また「どこが変わったのか」を写真の近くに一言添えると、専門外のお客様にも変化が伝わります。
撮り忘れがいちばんの損失。アフターはいつでも撮れますが、ビフォーは着工したら二度と撮れません。「現場に入ったら、作業前にまず3枚」を全現場のルールにしておくと、事例の材料が自然に貯まります。
03写真に添える「6つの情報」
写真だけの事例は、きれいでも記憶に残りません。お客様が知りたいのは「この工事、うちの場合はどうなる?」。それに答えるために、1つの事例に次の6項目を添えるのがおすすめです。
| 項目 | 書くこと | お客様が安心する理由 |
|---|---|---|
| ① 工事の概要 | 場所(市区町村まで)・建物の種類・工事の種類 | 自分と似た条件の事例を探せる |
| ② 困りごと | お客様が最初に相談してきた悩み | 「うちと同じ悩みだ」と共感できる |
| ③ 提案と工夫 | どう考えて、どんな方法を選んだか | 会社の考え方・誠実さが見える |
| ④ 工期 | 何日(何週間)かかったか | 生活への影響を見積もれる |
| ⑤ 費用の目安 | 「約◯◯万円台」など幅のある目安+税区分 | 予算の見当がつき、相談の心理的ハードルが下がる |
| ⑥ お客様の声 | 掲載許可をいただいた一言感想 | 第三者の評価として信頼できる |
とくに効くのが②困りごと→③提案の流れです。「雨漏りがひどい→原因を調査したら◯◯だったので、△△の工法を提案」のように物語として書くと、読んだ人は仕上がりだけでなく仕事の進め方まで想像できます。これは価格の安さでは真似できない差別化です。
04「自分の家でも」と思わせる事例の幅
事例は数をたくさん並べるより、幅を持たせるほうが効きます。大規模な全面リフォームばかり10件並んでいると、「うちみたいな小さい工事は頼みにくいな」と感じさせてしまうからです。規模の大小・工事の種類・建物のタイプを意識的に散らして掲載しましょう。
意外に思われるかもしれませんが、小さな工事の事例ほど問い合わせの入口になりやすい傾向があります。蛇口の交換や建具の調整で誠実な対応を見せている会社には、「まずは小さくお願いして、良ければ大きな工事も」という頼み方ができるからです。
05掲載前に必ず確認すること
事例はお客様の住まいの記録でもあります。公開する前に、次の確認を必ず通してください。ここを丁寧にやること自体が、お客様からの信頼になります。
- 掲載許可をいただく(口頭ではなく、書面・メール・LINEなど記録が残る形で)
- 表札・車のナンバー・郵便物など、個人が特定できるものが写り込んでいないか確認
- 外観写真は場所が特定されない範囲か確認(住所は市区町村までに留める)
- 費用を載せる場合はお客様の了解を取り、税込・税別を明記
- 近隣の建物・人物が写っている場合はぼかすかトリミング
許可取りはアフター点検のタイミングが好機。仕上がりに満足いただけているのを確認した上で、「同じ悩みを持つ方の参考になるので」とお願いすると、快諾いただけることが多くなります。あわせて一言感想(お客様の声)もいただけると、事例の説得力が一段上がります。
06事例更新を「現場の流れ」に組み込む
事例ページが止まる原因のほとんどは、「あとでまとめてやろう」です。事務作業として後回しにせず、現場の流れの中に撮影と記録を組み込むと、無理なく続きます。
- 着工前:ビフォーを3枚撮る全体・問題箇所の寄り・周辺の3枚。撮る場所と向きをメモしておくと、アフターを同じ条件で撮れます。
- 施工中:工夫した点を1行メモ「下地が傷んでいたので◯◯を追加」など、その場の判断こそ事例の読みどころ。スマホのメモで十分です。
- 完工時:アフターを同じ角度で撮るビフォー写真を見ながら、同じ立ち位置・同じ向きで。こだわり部分の寄りカットも忘れずに。
- 引き渡し・点検時:掲載許可と一言感想をいただく記録が残る形で許可を取り、可能なら「どこが良かったか」を一言うかがいます。
- 月に1回:事例を1件ページ化する材料が揃っていれば、1件30分ほどで形になります。月1件でも1年で12件。十分な厚みです。
信頼は、ビフォーアフター × 具体性 × 事例の幅で積み上がります。
FAQよくあるご質問
写真はスマホで撮ったものでも大丈夫ですか?
十分使えます。大切なのはカメラの性能より「明るさ」と「角度」です。日中の自然光で、施工前と同じ立ち位置・同じ向きから撮るだけで、伝わる写真になります。暗い・ブレている・モノが散らかっている写真だけは避けてください。
費用は載せたほうがいいですか?
「およそ◯◯万円台」のような幅のある目安でよいので、載せることをおすすめします。費用の見当がまったくつかないことが、問い合わせをためらう大きな理由になるためです。掲載する場合は税込・税別のどちらかを明記し、「条件により変動します」と添えると誠実です。
掲載できる事例がまだ少ないのですが、何件から始めるべきですか?
3件あれば始められます。件数を待つより、1件ずつを丁寧に(写真・困りごと・工事内容・お客様の声まで)書くほうが効果的です。公開後に1件ずつ追加していけば、サイト自体が「動いている会社」の証明にもなります。
お客様が事例の掲載を嫌がったらどうすればいいですか?
無理にお願いせず、掲載は見送ってください。代わりに「外観は載せず室内の一部だけ」「お名前・地域名は伏せる」など条件を変えて相談できる場合もあります。
掲載許可は必ず書面やメッセージなど記録の残る形でいただき、後から「やはり取り下げたい」と言われたときも快く応じるのが信頼につながります。
+まとめ
施工事例は、未来のお客様への一番の説明です。やることはシンプル。同じ角度のビフォーアフターを撮り、困りごとから始まる物語を添え、規模と種類の幅を持たせて、月1件ずつ増やす。この積み重ねが、「この会社にお願いしたい」という気持ちを育てます。
xFactory では、施工事例が映えるホームページの構成づくりからお手伝いしています。「事例はあるけれど、見せ方が分からない」という段階のご相談も歓迎です。